PS5の通信速度で「アップロードだけ遅い」原因と今すぐできる完全解決法

「ダウンロードは速いのに、アップロードだけ異常に遅い…」そんな悩みを抱えているPS5ユーザーは少なくありません。

実はこの現象、PS5の不具合ではなく、通信経路・ネット環境・本体設定など、複数の要因が重なって起きていることが多いのです。

この記事では、PS5のアップロード速度が遅くなる原因と、誰でも実践できる改善策をわかりやすく解説します。

Wi-Fiと有線LANの違い、DNS設定の変更、IPv6接続の有効化など、初心者から上級者まで対応できる内容を網羅。

記事の最後では、すぐ試せる「即効テクニック」も紹介しているので、この記事を読み終えたころには、あなたのPS5通信環境が劇的に改善しているはずです。

目次

PS5の通信速度で「アップロードだけ遅い」現象が起こる理由

PS5でオンライン対戦や配信をしているときに、「ダウンロードは速いのにアップロードだけ異常に遅い」と感じたことはありませんか?

実はこの現象、特定の不具合ではなく、通信の仕組みそのものに関係しています。

ここでは、通信の構造とボトルネックの発生ポイントをわかりやすく整理します。

ダウンロードとアップロードの違いを理解しよう

まず基本の「通信方向」を押さえておきましょう。

ダウンロード(下り)は、ゲームデータや動画などをサーバーからPS5に受け取る通信。

反対に、アップロード(上り)は、PS5からサーバーへ情報を送る通信です。

たとえば、マルチプレイ中に自分のキャラ位置を送信したり、スクリーンショットをクラウドに保存したりするときがそれにあたります。

一般的な家庭用回線は「下り重視」で設計されているため、上り通信は細いパイプしか割り当てられていません。

つまりPS5の“上りだけ遅い”現象は、通信構造上の設計バランスが原因で起こりやすいのです。

通信方向 速度の傾向
ダウンロード ゲームの更新・動画再生 高速(下り中心設計)
アップロード オンライン対戦・配信 低速(上り帯域が狭い)

通信経路の中に潜む“ボトルネック”とは?

PS5の通信は、単純にWi-Fi電波だけではなく、いくつもの機器と経路を経由しています。

その中のどこかが「詰まる」と、アップロード全体が遅くなります。

通信段階 経路 主な原因
PS5 ⇔ ルーター Wi-Fi干渉 / 有線ケーブル不良
ルーター ⇔ ONU ルーター性能不足 / 設定不備
ONU ⇔ プロバイダー網 ONUの老朽化 / ファーム不具合
プロバイダー ⇔ PSNサーバー 混雑・帯域制限・国際ゲートウェイ負荷

このように通信経路は“パイプが連結された階層構造”のようなものです。

どこか1カ所でも細くなれば、全体の流量が落ちてしまいます。

PS5のアップロードを遅くする主な原因トップ5

次に、実際に多くのユーザーが直面している具体的な原因を整理します。

順位 原因 解説
1位 Wi-Fiの電波干渉 電子レンジやBluetoothと2.4GHz帯が重なると上りが極端に低下
2位 MTU設定の不適切 データ分割が細かくなり通信効率が悪化
3位 NATタイプがType3 ポート制限によりサーバー送信が不安定
4位 バックグラウンド通信 自動アップデートやクラウド同期が帯域を圧迫
5位 プロバイダー制限 夜間帯に上り回線が絞られるケースあり

特にWi-Fi干渉とプロバイダー制限は、全体の約7割を占める主要因とされています。

ボトルネックの正体を突き止めることが、最短で通信を改善する第一歩です。

 

まず確認したい自宅ネット環境と接続方式

アップロード速度の低下は、PS5本体の設定以前に「自宅のネット環境」自体に原因があることが多いです。

ここでは、Wi-Fiと有線LANの違い、ルーターの設置位置・干渉要因、そしてONUとの接続構成を見直すポイントを整理します。

Wi-Fiと有線LANの速度差を比較

まず最初に見直すべきは「接続方式」です。

PS5をWi-Fiでつないでいる場合、電波状況に左右されやすく、アップロード速度が不安定になりがちです。

一方、有線LAN接続は、外部干渉がほぼないため、速度・安定性の両方で優れています。

接続方式 特徴 実測速度の目安
Wi-Fi(2.4GHz帯) 障害物に強いが干渉しやすい 上り:20〜80Mbps程度
Wi-Fi(5GHz帯) 高速だが距離に弱い 上り:50〜150Mbps程度
有線LAN(CAT6) 安定・低遅延・干渉なし 上り:150〜300Mbps程度

特にオンラインゲームや配信を行う場合は、「有線LAN接続」への変更が最も即効性のある改善策です。

ルーターの位置・周波数帯・干渉要因の見直し

Wi-Fi接続を使用する場合、ルーターの位置や周波数設定を少し変えるだけでも速度が劇的に改善することがあります。

ポイントは「中央・高め・障害物の少ない位置」に設置することです。

設定項目 推奨内容 理由
設置位置 家の中央・床から1〜2m 全方向に電波が届きやすくなる
周波数帯 5GHz帯を優先 干渉を避け、高速通信を維持できる
干渉対策 電子レンジ・Bluetooth機器を遠ざける ノイズ源を減らして安定性向上

Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応ルーターを使用している場合は、PS5との相性も良く、通信効率が高くなります。

特に「2.4GHz帯でプレイ中にラグが多い」場合は、必ず5GHz帯への切り替えを検討してください。

ONU・ルーター・PS5間の最適な接続構成

PS5の通信経路は、ONU(光終端装置)→ルーター→PS5という順序で構成されています。

この3つの間の接続品質が悪いと、どれだけ高性能な回線でもアップロード速度は出ません。

構成タイプ 特徴 おすすめ度
ONU→ルーター→PS5(有線) 最も安定。速度劣化が最小 ★★★★★
ONU→ルーター→PS5(Wi-Fi 5GHz) 中距離でも安定。近距離推奨 ★★★★☆
ONU→ルーター→中継機→PS5 距離がある場合の妥協策 ★★★☆☆

LANケーブルを使用する場合は、CAT6以上の規格を選ぶとノイズ耐性が高く、通信損失が減ります。

ONUとルーターを直結し、PS5にはできる限り有線で接続することが、安定通信の最短ルートです。

 

PS5本体側の設定で改善できるアップロード速度対策

自宅のネット環境を整えた上で、まだアップロードが遅い場合は、PS5本体の設定を見直すタイミングです。

PS5には、通信経路や帯域の効率を左右する設定項目が複数存在します。

この章では、DNS変更・NAT設定・バックグラウンド制御の3ステップで改善を目指します。

DNSサーバーを変更して通信経路を最適化

DNS(Domain Name System)は、URLをIPアドレスに変換する仕組みで、通信の「最初の接続反応速度」に影響します。

もし現在のプロバイダーDNSが遅延している場合、PS5の通信全体が鈍くなることがあります。

DNSサービス プライマリDNS セカンダリDNS 特徴
Cloudflare 1.1.1.1 1.0.0.1 高速・プライバシー重視
Google DNS 8.8.8.8 8.8.4.4 高信頼・安定稼働
OCN高速DNS 210.196.3.183 210.141.112.163 国内近距離で低遅延

設定方法は以下の通りです。

  • 「設定」→「ネットワーク」→「インターネット接続を設定」
  • 接続中のネットワークを選択 → 「詳細設定」
  • 「DNS設定」を「手動」に変更し、上記のDNSを入力

設定後、PS5を一度再起動し、「接続テスト」で改善を確認しましょう。

DNSを変更するだけで、応答遅延(Ping値)が半分以下に改善するケースもあります。

NATタイプ(ポート開放)を調整する

NATタイプとは、PS5がどの程度自由にサーバーへ通信できるかを示す接続モードです。

NATタイプが「Type 3」や「Type 4」だと、通信が制限されており、アップロードに遅延が生じます。

NATタイプ 状態 通信の特徴
Type 1 完全開放 最も安定(DMZ・直結)
Type 2 部分開放 安定(UPnP有効推奨)
Type 3 制限あり 通信不可・遅延が発生

PS5でNATタイプを改善するには、ルーターの設定画面で以下を確認します。

  • UPnP(ユニバーサルプラグアンドプレイ)を有効化
  • 必要に応じてポート転送設定を追加
  • DMZ設定は最終手段(セキュリティリスクあり)

特に、UPnP対応ルーターでPS5を直接接続すると、自動で最適なポート開放が行われ、Type 2まで改善するケースが多いです。

DMZ設定は強力ですが、セキュリティ保護が無効化されるため注意が必要です。

バックグラウンド通信を制限して帯域を確保する

PS5は、ゲームプレイ中でもシステム更新やクラウド保存などの通信を並行して行っています。

これらをOFFにするだけで、ゲーム中のアップロード帯域を優先的に使えるようになります。

項目 設定箇所 推奨設定
システムソフトウェア自動更新 設定 → システム → システムソフトウェア OFF
ゲーム自動アップデート 設定 → 保存 → アプリケーションデータ OFF
クラウドセーブ同期 設定 → ユーザーとアカウント → その他 時間指定で夜間に実行

これにより、アップロード帯域の競合を防ぎ、通信を一定に保てます。

特に自動クラウドバックアップを夜間に限定する設定が効果的です。

ネットワーク機器を使った通信速度アップの具体策

PS5の通信速度は、本体設定だけでなく、ネットワーク機器の性能や構成にも大きく影響されます。

この章では、LANケーブル・Wi-Fi環境・IPv6接続など、ハード面から通信を底上げする方法を解説します。

LANケーブルの規格を「CAT6」以上に変更

意外と見落とされがちですが、LANケーブルの規格によって通信速度が大きく変わります。

古いケーブルを使っていると、PS5が本来の通信性能を発揮できません。

規格 最大通信速度 特徴
CAT5e 1Gbps 家庭用では標準。長距離で減衰あり
CAT6 10Gbps ノイズ耐性が高く安定通信が可能
CAT6a 10Gbps(長距離対応) 配線距離が長い環境でも損失が少ない
CAT7 10Gbps以上 遮蔽構造で干渉に非常に強い

PS5をルーターに接続する場合、最低でもCAT6ケーブルを選びましょう。

ケーブルが長すぎる場合(10m以上)は速度低下の原因になるため、可能な限り短い距離で配線するのが理想です。

メッシュWi-Fi導入による安定化の効果

家の構造上、有線LANが難しい場合は「メッシュWi-Fiシステム」を導入するのも効果的です。

複数のアクセスポイント(子機)が協調して動作することで、自宅全体に強力な電波を届けます。

構成タイプ 特徴 通信安定性
単一ルーター 安価だが範囲が狭い ★★☆☆☆
中継器併用 範囲は広がるが速度半減 ★★★☆☆
メッシュWi-Fi 複数機で電波を分散制御 ★★★★★

PS5をメッシュWi-Fiで接続すれば、電波の届きにくい部屋でも安定したアップロード速度を維持できます。

特にASUSやTP-Link製のWi-Fi 6対応メッシュ機器は、PS5との相性が非常に良好です。

従来のリピーター方式と違い、通信速度の低下がほぼ発生しないのが大きな利点です。

IPv6接続への切り替えで速度を底上げ

現在多くの回線では、古い通信方式(IPv4 PPPoE)を使っているため、夜間など混雑時に遅延が起こりやすくなっています。

これを解決できるのが、最新の「IPv6 IPoE接続」です。

通信方式 特徴 混雑影響
IPv4 PPPoE 従来型。NAT通過が必要 高い(夜間に遅延)
IPv6 IPoE 最新方式。直通で高速 ほぼなし

IPv6 IPoE接続を利用すると、プロバイダー設備を経由せずにダイレクト通信ができるため、帯域混雑の影響を受けにくくなります。

設定方法は、ルーター管理画面で「IPv6接続を有効」にチェックを入れ、PS5のネットワーク設定を再構成するだけです。

IPv6対応ルーター+対応プロバイダーの組み合わせが、PS5通信最適化の黄金パターンです。

それでもアップロードが遅い時の上級トラブル解決法

ここまでの対策を試しても改善が見られない場合、問題は家庭内ではなく、外部(PSNやプロバイダー側)にある可能性が高くなります。

この章では、PSN・ISP・時間帯など外部要因の確認方法と、最終的な回線見直しの判断基準を紹介します。

PSN側やISPの通信制限・混雑を確認する方法

PS5のアップロードが遅い場合、PSNやプロバイダーの一時的な混雑が原因のケースもあります。

まずは「自分の環境」ではなく「外部の問題」でないかを確認しましょう。

確認項目 方法 目的
PSNサーバーの状態 PlayStation Network公式ステータスで確認 メンテナンスや障害情報を把握
通信速度の実測 Speedtest.net または PS5内の「接続テスト」 実際のアップロード値を確認
プロバイダー制限 契約プランや利用規約を確認 上り速度制限がないかチェック

特に夜間帯(20時〜23時)は、全国的に混雑しやすく、アップロードが極端に低下する傾向があります。

PSNやISP側の要因であれば、自分の設定を変えても改善しないため、まず状況確認が重要です。

時間帯による通信負荷を避ける工夫

インターネット回線は「みんなが使う時間」に混雑する仕組みです。

特に夜間や昼休み時間帯は、トラフィック(通信量)が増加し、上り速度が著しく落ちることがあります。

時間帯 混雑レベル 推奨アクション
午前2〜6時 アップロード処理に最適
午前7〜10時 通常通信は安定
20〜23時 混雑を避ける or スケジュール設定

もし動画配信や大容量アップロードを行う場合は、深夜帯に自動スケジュール設定するのがおすすめです。

また、ルーターを定期的に再起動することで、回線の一時的な詰まりをリセットできます。

多くの最新ルーターには「自動再起動」設定があるため、毎晩3時ごろに再起動する設定を推奨します。

プロバイダー変更・光回線乗り換えの判断基準

あらゆる方法を試しても改善が見られない場合、根本的に「プロバイダーの性能」が原因かもしれません。

プロバイダーを見直す際は、以下の観点で比較検討するのが効果的です。

判断基準 内容 おすすめ例
上り速度の実績 実測値が契約速度の50%以上か NURO光(上り下り同速2Gbps)
IPv6対応 IPoE接続で混雑回避が可能か ドコモ光・OCN光など
利用者評価 レビューサイトでの実測報告 みんなのネット回線速度
サポート対応 障害対応や問い合わせの早さ サポート評判の良いISPを選定

乗り換えを検討する際は、まず契約中のプロバイダーに「夜間帯の速度低下が継続している」旨を伝え、調査依頼を出すのが第一歩です。

それでも改善しない場合は、IPv6対応プロバイダーへの乗り換えが、最も確実な改善策となります。

まとめ:PS5のアップロード速度を安定化させるための結論

ここまで、アップロード速度が遅くなる原因から、自宅・本体・ネットワーク機器・外部要因までを段階的に見てきました。

最後に、すぐ試せるテクニックと、長期的に通信品質を維持するためのポイントを整理します。

すぐ試せる3つの即効テクニック

「設定を少し変えるだけ」で実感できる改善策は次の3つです。

テクニック 効果 操作の難易度
1. 有線LAN接続に変更 通信の安定化・速度2〜3倍化 ★☆☆(簡単)
2. DNSをCloudflareに変更 応答遅延の改善・Ping低下 ★★☆(中)
3. 自動アップデートをOFF バックグラウンド帯域の確保 ★☆☆(簡単)

特にDNS変更は、数分で完了するうえに体感差が大きい設定です。

これら3つを行うだけで、ほとんどの環境でアップロード速度が劇的に向上します。

長期的に通信品質を維持するためのコツ

一時的な改善で終わらせず、長期的に安定した通信を維持するためには「定期メンテナンス」と「機器管理」が重要です。

項目 対策内容 頻度
ルーター再起動 毎晩3時に自動再起動を設定 毎日
LANケーブル点検 接触・折れ・劣化を確認 月1回
IPv6接続確認 IPoE接続を維持する設定 随時
PS5システム更新 手動で最新バージョンに更新 月1回
ルーター・ONU更新 メーカー推奨ファームに更新 月1回

通信機器の再起動とアップデートは、速度低下の“予防接種”のようなものです。

特にIPv6 IPoEを利用している場合、設定が初期化されていないかを時々確認することで、安定した速度を保てます。

そして何より大切なのは、「原因を一つずつ切り分けて改善する姿勢」です。

PS5の通信は複数の要素が重なって動作しているため、一度にすべてを直そうとするよりも、段階的に対処するほうが確実です。

正しい順番で原因を特定していけば、あなたのPS5も快適なアップロード環境を取り戻せます。

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